Many Merry Days #1 日比谷野外音楽堂

いまさらですが、絶対忘れたくないので、書きます。

メリーにとって2回目の野音でのライブ。
前回はメジャーの記念ライブということもあり
かなりメモリアルな雰囲気だった。
今年も「メリーにとって大切な場所」であることは変わりなく
絶対見逃したくないライブが、この日のライブだった。

会場にはいると、ステージのうえにさらにステージがあるような作りになっていて、そのステージは赤い壁でかくされている。そこにただ一つまんなかに穴があいているという
リリースされたばかりのアルバム「PEEO SHOW」(覗き部屋)
にふさわしいセットだ。
アルバムのコンセプトイメージにもとづいたステージセットなのは去年同様である。

ブラスバンドのおねえさんが登場して、メンバーが除き部屋の中にはいるとSEの生演奏からライブがスタート。
生演奏されるSEはかなりかっこいい!毎回やってほしいぐらいだ!
ガラはステージに設置された天井からの鉄棒をつかみながら、曲にあわせてくるくるまわったりしている。これがかなりかわいい。

「狂騒カーニバル」「センチメンタル・ニューポップ」とアルバムどおりの流れに、会場は「まかせろ!!」といった雰囲気。「センチメンタル・ニューポップ」のアルペジオがやばいぐらいかっこいい。
野外ということもあって、まだ空が明るく解放された空間の中で、ライブハウスとはちがったエネルギーのぶつかりあいが始まる。

2曲がおわって、てっきり今回のライブは
アルバムどうりの流れになるのかと思っていたら

そうじゃなかった。

「迷彩の紳士」「やさしさ・キッド」「青春ノイローゼ」
「ハライソ」「頭がザクロ」

やばい!!!すっかり身体にしみこんでいる曲ばっかり!!
今日はおもいっきり楽しんでいいんだな!そうなんだな!と
じわじわ思ってしまって、体の力という力を出し切る。
ステージのほうのテンションも頭から最高に高くて
ガラの動きがいつもより激しい。
でも、声かマイクか調子が悪いのか動きはノリノリだったが、歌が不安定な感じがした。

「さよなら雨」や「林檎と嘘」の会場のノリがよかった。
やっぱりシングルで曲をリリースすると、曲の浸透度が増すのでライブが華やかになる。

そして、この日のライブで忘れられないのが「ジャパニーズモダニスト」。
客席の大合唱には鳥肌がたって、声がでなかった。
となりにいる露音ちゃんをみたらおんなじ気持ちだったらしく、2人で泣いた。
野音には魔物がいる。本当にそんな感じ。
解散ライブでもあるまいし、なんであんなに泣いてしまったのか分からない。
メリーの存在が自分の中で大きくなっていることを実感した。

ジャパモダが終わって、メンバーがひっこんだので「本編おわり?」と思ったら、和太鼓が設置され、和太鼓集団のパフォーマンスがはじまり、「え!なにこれ??め、メリー??」とびっくり。
その後がネロが登場し、和太鼓とのコラボレーション。
和太鼓集団VSネロ。全然負けてない。ちゅーか和太鼓を子分にしてる。ネロのドラムのパワフルさって本当にすごいなと改めて思う。
メジャーデビューして約1年。
正直こんなにもエンターティメント色が増すとは思っていなかった。

ネロリズムが終了して「デジーノート」が流れた瞬間から
アルバム「ケミカルレトリック」の世界観が復活。
なんだか一度に2度も3度もおいしいライブだ。
いろんな世界、いろんな音、いろんなメリーを次から次に見せられる。
でも、会場も全然おくれてない。ついていってる。
くるくる変わるステージに柔軟に対応して、メリーと時間と空間を共有してる。
「いいファンがいるってことは僕らはいいバンドなんじゃないか」
ガラがそういっていたのを思い出す。
客席もステージ。ファンもメリーのメンバー。
ネロの笑顔とか、力のすべてを出し切るかのようなメンバーの演奏にそう思わされる。感動した。

「愛国弐」「バイオレットハレンチ」「T.O.P」では、体力がピークをこえ体が軽くなってた。
ライブ会場にいると、普段の自分以上の力がみなぎっている気がする。
「TOP」は就職活動の時に景気づけに絶対きいていたので、いろんな思いがフラッシュバックして、泣けた。
「もうあきらめて終わりか?」
ガラがそう歌ってくれたから、あきらめなかったよ。
あと一歩進もうって思ったよ。
ガラの声が、歌詞が、好きだ。

本編最後の「黒い虹」もすばらしかった。
白熱した試合後のクールダウン。せつない歌詞がほてった身体にしみこんできた。
それはアンコールでの「nameless night」「窓から逃げたラブソング」も同様で、
暴れるだけでなく、聞かせることができるバンドの器の広さ、また楽曲のそのもののよさに感動した。
野音で聞く「nameless night」は、格別だった。
歌詞の一つ、一つに涙腺がゆるくなる。
あの歌で歌われている真実の花園とは、まさにこの会場のことだと思った。

最後の最後の「陽の当たらない場所」「妄想ランデブー」も、もう言うことなしだ。
あたしがはじめてメリーを見たとき、「愛国行進曲」と「バイハレ」のイメージしかメリーにはなかった。
でも、もうそうじゃないんだ、とあらためて思った。
「妄想ランデブー」は本当に名曲だと思う。
もう「妄想」を聞かないでライブに行った気になれない。

「妄想」は露音ちゃんと手をつないで、頭から最後まで一曲を堪能した。
頭の思考を停止させて、体にしみこんだ動きにすべてを費やした。
ずっと泣いてた。
人って楽しすぎると泣けてくるみたい。
汗なのか涙なのか、なんの水分なのかよくわかんないぐらい
全身べっとべっとになって、たぶん野音であたしは1回死んだと思う。

ガラがテツさんと握手してひっこんだとき、
私のPEEP SHOWは幕を閉じた。
もう身体にわずかな力も残ってなかった。

今までいろんなライブを見てきて
今回のライブは正直メリーにとって重要といえば重要だけど
これから毎年恒例になる(希望)「メリーの日」のなかの
1つにすぎないライブだったんだと思う。
でも、今回のライブは自分にとってはすごくメモリアルだった。
「大学生活最後」とか、
「これから社会人になる不安」とか、
「となりにいてくれる仲間への気持ち」とか、
そういう気持ちがあった大切なライブだった。


まだ夏ははじまったばかりだけど
私の夏の最高の最大の思い出は、この日でした。

ツアーあんまいけないけど、全力で楽しみたいと思います。
それと、メリー大好き。露音ちゃん、ありがとう。